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腸内環境を整えて健やかな毎日に

 秋は「食欲の秋」といわれ、様々な食材が旬を迎える季節ですが、腸内環境が乱れやすい季節でもあります。
そこで今回は、腸内環境と健康の関係、腸内環境を整えるポイントについてご紹介します。

1. 腸内環境と健康の関係

 私達の腸内にはおよそ1,000種類、100兆個もの細菌が生息しているといわれています。腸内に生息する細菌(腸内細菌)は、種類毎に集団を形成しており、この集団を「腸内フローラ」と呼びます。腸内細菌は、体に良い影響をもたらす善玉菌と体に悪い影響を及ぼすといわれる悪玉菌、そのどちらでもない中間の菌の3つのグループで構成され、互いにバランスを保ちながら共生しています。

 善玉菌は、腸内を酸性に保つことで、悪玉菌の増殖を抑える、腸の運動を活発にする、食中毒菌や病原菌による感染を予防する等の良い影響をもたらします。また、ビタミンや短鎖脂肪酸等のエネルギーとなる栄養素をつくる働き、粘膜の免疫機能を高める働きもあります。

 健康な腸内とは、善玉菌が優勢な状態を言います。しかし、何らかの原因でバランスが崩れ、悪玉菌が優勢な状態になると、腸の働きが悪くなり、便秘や下痢、腹痛等の症状が現れやすくなります。また、免疫力が低下して風邪やインフルエンザ等の感染症にかかりやすくなる、肥満・糖尿病・動脈硬化等の生活習慣病のリスクが高まる等の問題も起こります。更に、近年の研究では、脳と腸が相互に密接な影響を及ぼし合っているといわれており、腸内環境が悪化すると、その情報が脳に伝わって自律神経が乱れ、様々な心身の不調が起こりやすくなると考えられています。

 これから日に日に秋も深まっていきますが、この時期に腸内環境が乱れやすくなる理由が存在します。秋は、昼夜の気温差、日毎の寒暖差が大きいため、自律神経が乱れやすく、自律神経の働きが乱れると、腸の運動や腸に向かう血管の血流が悪くなり、腸の働きが悪くなります。すると、下痢や便秘というお腹のトラブルが生じやすくなり、腸内環境が乱れやすくなるのです。
 腸内環境は、私達の健康に密接に関係しています。腸内環境が乱れないように、日頃から腸内環境を整えることを心がけましょう。

2. 腸内環境を整えるポイント

 腸内環境を整えるためには、食事、運動、睡眠の生活習慣が大切です。次にご紹介するポイントを参考に、出来ることから取り入れてみてはいかがでしょうか。

(1) 栄養バランスの取れた食事

 食べ過ぎ、動物性たんぱく質や脂質に偏った食事は、腸内環境を悪化させる要因になります。まずは栄養バランスの取れた食事を1日3食、規則正しく取ることを心がけましょう。
 次に、腸内の善玉菌を増やすために、善玉菌を積極的に摂取しつつ、善玉菌の栄養源となる栄養素も意識して摂取するようにしましょう。


 乳酸菌・ビフィズス菌等の善玉菌は、味噌やヨーグルト等の発酵食品に含まれており、継続的に摂取するとより効果的といわれています。
 善玉菌の栄養源となる栄養素は「食物繊維」と「オリゴ糖」で腸内で善玉菌を増やす助けとなります。食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の2種類あり、どちらも便通の改善等の働きがあるため、バランス良く摂るようにしましょう。
 オリゴ糖は、糖類の一種で、甘味料としても使用されており、ミネラルの吸収を促す働きもあるといわれています。野菜や果物の他、市販されている甘味料を利用して摂ると良いでしょう。

 なお、乳製品や発酵食品が苦手な方や、食事だけで十分な栄養素を摂取することが難しい場合には、不足する栄養素を補えるよう、サプリメント等を利用する方法もあります。近年は、様々な健康づくりに役立つ機能を持った善玉菌を使用した商品も販売されています。例えば、健康な人の免疫機能の維持をサポートする機能、お腹の脂肪を減らす機能、一時的な胃の負担を和らげる機能、血管のしなやかさ維持に役立つ機能、睡眠の質を高めるのに役立つ機能等を表示した機能性表示食品を、ご自身の目的に合わせて取り入れることも出来ます。
 また、軟便や便秘等の症状が気になる場合には、整腸薬を利用する方法もあります。ご自分に合った商品を知りたい場合には、お気軽に店頭の薬剤師や登録販売者等の専門家にご相談ください。

(2) 適度な運動

 適度な運動は腸の動きを活発化させ、便通を良くする効果があります。ウォーキングやジョギング等の有酸素運動を、1日に30分、週3日程度行うようにすると良いでしょう。また、全身を動かす運動で、腸に刺激を与えてくれるラジオ体操を行うのも良いでしょう。日常的に適度に運動を行うことを心がけ、腸内環境の改善に繋げましょう。

(3) 十分な睡眠

 十分に睡眠を取ることは、ストレスを軽減し、腸内環境を整えるために重要です。睡眠不足は、腸の運動をコントロールする自律神経の働きを乱し、便秘や下痢等のトラブルを引き起こすことがあります。同じ時間に起床し日光を浴びる、就寝する2〜3時間前に入浴する、就寝前は食事やカフェインの摂取、喫煙を避けること等を意識して、良質な睡眠が取れるように、規則正しい睡眠の習慣をつくることを心がけましょう。

 腸内環境を整えることは、お通じの改善を含め、心身の健康づくりに繋がります。今回ご紹介した食事、運動、睡眠のポイントを参考に、腸内環境を整える規則正しい生活を心がけて、健康的な毎日を過ごしましょう。

ドラッグインフォメーショングループ

2023.09.01