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テーマ関節痛対策

??・?れからの季節、気温が下がってくると、ひざや腰等の関節痛を訴える方が増えてきます。つらい痛みは我慢せず、早めの対策を心がけましょう。

1.どうして関節が痛むの?

 スポーツをしている方や年齢を重ねた方の中には、関節痛を訴える方が多くいらっしゃいます。
 特に多いのが「ひざ」の痛みです。これは、ひざの関節が他よりも不安定な形をしていることが一因と考えられています。
 ひざが自由に動くのはそのおかげとも言えるのですが、歩く時に全体重がかかることもあり、痛みやすい部位です。

 ひざ以外にも、人体の構造上、負担がかかりやすいのが「腰」です。
 そもそも腰痛は、人類が二本足で立って歩くようになった時からの宿命ともいわれており、例えば、体重70kgの方は、立っているだけで腰に100kg近くの負担がかかっているといわれます。

 前かがみになったり、荷物を持ったりすれば、その負担は更に増えてしまいます。
 他にも、長距離ドライバー等、腰に負担の大きい職業の方や、運動不足による筋力低下等によって腰痛に悩む方も増えています。

 これらの関節痛が続くことによって心配なのが「ロコモティブシンドローム(略称:ロコモ)」です。
 ロコモは、骨や関節、筋肉、神経等の働きが加齢によって低下し、体を動かすことが困難になっていく状態をいいます。
 ロコモになり体の動きが衰えると、メタボや認知症を併発するケースも少なくありません。

 いつまでも元気で長生きするために、ロコモ対策は大切です。
痛みが気になる方は、我慢せず、早めに対処するようにしましょう。
 

2.関節痛のケア

 関節には、「軟骨」というクッション性のある柔らかい骨があります。
 この軟骨のおかげで骨と骨が直接ぶつかることは無いのですが、関節に負担のかかりやすいスポーツをされている方や中高年の方は、軟骨がもろくなり、擦り減ってしまいます。
 すると、関節が変形して痛みが起こるようになるのです。
 痛みを軽減するためには、次のような点に気を付けて生活しましょう。
 

 
(1) 標準体重を維持する

 関節軟骨の擦り減りを防ぐためには、関節への負担を減らすことが大切です。

 次の計算式を参考に、標準体重を上回ってしまった方は、出来るだけ標準体重に近づけましょう。
 

(2) 患部を温める

 痛みが出てすぐの時には、炎症を起こしていることが多いため、患部を冷やした方が良いのですが、症状が慢性化している方の場合は、患部を温めて血行を改善してあげると楽になることが多いようです。
 温湿布や保温タイプのサポーターを使い温めてあげましょう。
 

(3) 動きをサポート

 患部を動かすと痛みが出てしまう、という方には、固定用のサポーターや腰痛ベルトで動きをサポートしてあげるのがお勧めです。
 特に、運動する時や重い物を持つ時等、関節に負担のかかる動作の時には、無理をせず、サポーターを上手に活用すると良いでしょう。
 

(4) 体の内側からサポート

 関節軟骨は、「コンドロイチン」(※1)や「ヒアルロン酸」(※2)等の成分で構成されています。
 そのため、これらの成分を体の内側から補給することで、症状が緩和されることもあります。

 また、「グルコサミン」(※3)という成分は、体内でコンドロイチンやヒアルロン酸に変化するとされていますので、節々が気になりだした方はお試しになってみてはいかがでしょうか。

 

※1:「コンドロイチン」

 細胞と細胞の間を構成するネバネバした物質で、すり減った軟骨に保水性や弾力性を与えて軟骨を修復、再生するといわれる。体内で合成されるが、年齢を重ねるにしたがって合成能力が衰えるため、中高年世代で欠乏しやすい。

※2:「ヒアルロン酸」

 関節軟骨等に含まれ、関節の動きを良くしたり、クッションのように衝撃を吸収したりする働きをする。水分を含むとねっとりとし、保水力が非常に高い。胎児の頃をピークに、年齢とともに減少する。

※3:「グルコサミン」

 食品の中に極めて少量含まれている栄養素。軟骨をつくる細胞を生産する細胞を活性化させ、すり減った軟骨を再生するとともに、軟骨が分解するのを防ぐ働きがあるといわれている。加齢とともに生産能力が低下するため、補充が必要。

 

3.関節の筋肉を鍛えよう〜健康的に長生きするために〜

 関節痛を少しでも和らげるためには、関節の周りにある筋肉を強化することが大切です。
 ひざや腰の関節に痛みが生じない程度に動かし、筋力アップを心がけましょう。

 痛みを放置したままでいると、動くのが億劫になって行動量が減り、ますます筋肉量が落ちてしまいます。
 

 

 なお、加齢に伴い、筋肉量や筋力が著しく減少し、寝たきりに至る危険性の高い状態を「サルコペニア」といいます。
 筋肉量は、20代をピークに、30代からは年齢とともに減少していくといわれます。
 特にトレーニング等をしていない方の場合、80代になると20代の60%前後まで低下してしまうこともあります。
 筋肉量が減少すると転倒のリスクも高くなり、結果、骨折を起こしやすくなります。
 高齢の方が骨折してしまうと、部位によってはそのまま寝たきりになってしまうこともあるため、サルコペニアは要介護の入り口と捉えられています。

 ご自分にサルコペニアの危険性が無いかを簡易的にチェックするためには、ふくらはぎの状態を確認してみましょう。
 まず、両手の親指同士と人差し指同士をくっつけて「輪っか」をつくります。
 次に、自分のふくらはぎの一番太い部分をその輪っかで囲んでみます。
 通常は指がくっつかずに囲めないのですが、指が丁度くっついたり、指とふくらはぎの間に空間が出来たりする場合はサルコペニアの可能性がありますので、無理のない範囲で筋トレを始めてみましょう。


 

 

 イラストのように椅子に座ったままでも出来るトレーニング等は、高齢の方にも取り組みやすい筋トレです。
 ウォーキングは、ご高齢の方等にも人気ですが、それだけでは筋肉を増やすことは難しいので、筋トレを併せて行うことが大切です。



 

 また、併せて普段の食事内容を見直すことも大切です。
 筋肉量を増やすために必要なたんぱく質は、体重が同じであれば、30歳と70歳では70歳の方がより多く必要で、その差は約1.5倍ともいわれています。
 しかしその反面、年齢を重ねると食が細くなる方も多く、「ご飯とみそ汁だけ」、「即席うどんだけ」といった簡単な食事で済ませてしまう場合があります。
 たんぱく質の摂取量が不足すると、筋肉量が減り、骨も弱くなるため、転倒や骨折を起こしやすくなります。

 一方で、長寿の方の食事は、たんぱく質摂取量が多いといわれています。
 ある調査では、特に、動物性たんぱく質をよく摂られる方、たんぱく質の割合が多い食事を取っている方ほど、加齢に伴う筋肉量の減少が抑制され、骨密度が高いということが判明しています。
 筋肉量を増やすには、たんぱく質の適切な摂取が必要となりますので、少しずつでも意識してたんぱく質を取り入れるようにすると良いでしょう。

 例えば、ご飯にはおかかやしらすを合わせる、また、うどんにはサバやツナ等の缶詰や鶏肉等のレトルト食品を合わせる等、いつもの食事でも、効率良く栄養を摂取出来るひと工夫をすることから始めてみましょう。

 無理なく続けられる程度の筋トレやたんぱく質を意識し取り入れる食事を毎日行い、健康で楽しい毎日を送りましょう。

 

関節痛に負けないための体づくりに関しては、栄養士コラムをご覧下さい。

2017年9月1日 カワチ薬品 ドラッグインフォメーション室

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